I,ROBOT

I,ROBOT



気になる映画です。【公式サイト
予告編を見るのはappleのtrailerの方が良いみたい。


タイトルからの連想ではアシモフの「我はロボット」が原作に思えるのですが、クレジットには見あたらず。でもスーザン・キャルビンやUSロボテック社は出て来るみたいだし・・・原作に対してのリスペクトって感じかな。
主演は制作にも加わっているウィル・スミス。監督はアレックス・プロヤス。ここは良いとして、問題は原案・脚本のジェフ・ヴィンター。実はこの人、あの映画版ファイナルファンタジーの脚本をやった人。めちゃくちゃ心配です(笑)


予告編を見た限りでは、ロボットが一般的に認知されている社会で起きた事件をウィル・スミスが調べていくと、犯人はロボットの可能性を見つけるのだが、製造元はこれを否定し・・・てな感じに見えるんですが、これをアシモフ先生の「ロボット三原則

1.ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
2.ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
3.ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

から出る事無しに組み立てる事ができるのでしょうか?
勿論、アシモフはこの三原則をネタに何十本も小説を書いていますので、可能なはずですが、原案・脚本が前出のジェフ・ヴィンターだとすると、安易な方向へ流れてしまう可能性が高いような。


元々ステレオタイプなロボットや人造人間に対しての「フランケンシュタイン・コンプレックス」を打破しようと作られた「ロボット三原則」なのですが、これを踏まえたうえでの「フランケンシュタイン・コンプレックス」を表現・解決していく論理性がアシモフのロボット物の面白さの一つだったりする訳で、もうこの時点でいやぁ〜な予感がしまくりです。


まあ、エンタメとして成立するための条件として「分かり易さ」がある訳で、これを守るためにある程度の譲歩は必要ですから、原作とは異なる方向性もアリです。特にそのジャンルが映画である場合は、原作のファンにかなりの譲歩を強要する事も仕方ありません。そしてそれが同じ舞台からの異なるテーマの表現や、同じテーマを異なるシチュエーションで表現する事に繋がるのなら、原作のファンも諸手をあげて喜ぶでしょう。


さあ、「I ROBOT」はどうなのでしょうか。公開は9月18日の予定。
アシモフ絡みでは「永遠の終わり」も現在映画制作中のようですね。期待しまくり!


因みにテーマソングはアラン・パーソンズ・プロジェクトではありません(笑)