あれ?昨日は

逃げない蝉


終戦記念日だったのだけれど、TVはどこもオリンピック一色で「終戦記念追悼番組」とかいうのが無かった気がする。これも時代の流れってやつかな。
確かに、どっちが見てて楽しいかといったらオリンピックなんだけど。どう考えたって陰惨なイメージのある太平洋戦争についての報道より、華やかで色々と期待の持てるアテネの方が視聴率も取れると考えるよな。


でもちょっと心配。ムキになって「戦争が〜」「終戦は〜」とか声高に叫ぶ気は毛頭ないが、史実や歴史・国際関係に目を向けない人が多くなっている気がする。いや、こんな事を私が言える義理はないし、その資格もないのは解っている。しかし、先日のサッカーで起きた中国人からのブーイング騒ぎだって、その原因を理解している人はどれだけいて、そこに的確に反対意見を述べられた人はどれだけ居たのだろう。勿論、国際的スポーツにこんな感情を持ち込む方がおかしいのは事実なのだ。あれに関しては中国国民が未だ国際大会に対しての認識の低さを証明してしまった一面ではあるが、「民意が低い」程度の言葉で済ませるものでもないと思う。


ここで考えなければいけないのは、「スポーツに〜」で相手を罵倒する事ではなく、自分達がいわれもなくブーイングを浴びる事が筋違いであることをハッキリと言うべきであり、相手の行動の根拠となる部分に対しての的確な反論ではないだろうか。
その為にも自分達の国が何をしたのか、自分とは関係の無い人達であっても同じ国民を名乗る人達が何を考えてきたのかを知る事が必要だと思う。


私はこういったオリンピックやワールドカップ程度でしかナショナリズムを感じない人間だから、偉そうな事は言えないし、言いたくもない。しかし、事実は知りたい、知る努力をしたい。その為の方法を学びたい。残念ながら現在の学校教育では、このへんをハッキリと理解する事には無理がある。
言葉を選ばずに正直に言うなら、喧嘩を売ってくる相手に対するためにも自分のした事を確認し、同様に相手のしてきた事、しようとしている事を理解した上で、相手から文句の出ない方法で叩きのめしたいのだ。好戦的だとは言わないで欲しい。語尾を「論破する」と置き換えても通じるでしょ。


別に誰かを啓蒙したいとか、国際貢献がしたいなんて大それた事は考えていない。ただ、知りたいのです。自分がモノを知らないのが嫌なのです。そのためにも、オリンピック一色に染まってしまった昨日のメディアにはがっかり*1しました。

*1:だからと言って見ないわけでは無い。